はじめに、少し怖いデータをお伝えしなければなりません。
警察庁の最新統計によると、特殊詐欺の認知件数は前年同期比で約3倍、被害額はなんと約4.3倍(453億円)にまで急増しています。そしてその被害者の8割以上が、65歳以上の高齢者です。
ゴールデンウィーク、みなさんは実家への帰省を計画していますか?
久しぶりに会う親の顔を見て、ほっとする反面、「最近、知らない番号からよく電話がある」「変な業者が来た」そんな話を親から聞いたことはありませんか?
私自身も、先日実家に電話した際、母が「最近、知らない番号から電話がよくかかってくるの」とさらっと言ったひと言に、背筋がひやっとしました。
「うちの親に限って大丈夫」という思い込みが、最大の落とし穴です。
この記事では、50代の私たちだからこそできる「親を詐欺から守る具体的な5つの対策」を、実践的にお伝えします。ゴールデンウィークの帰省前に、ぜひ一度読んでいただけると幸いです。
なぜ高齢の親は特殊詐欺に狙われるのか
特殊詐欺の被害者の約8割以上が65歳以上の高齢者です。「なぜ高齢者がこんなに狙われるのか」と疑問に思う方も多いでしょう。
その答えは、決して「頭が悪いから」「騙されやすいから」ではありません。
詐欺師たちは、高齢者の心理的な特性を巧みに突いてきます。たとえば、「権威への従順さ(警察・役所・銀行と聞けば信じてしまう)」「子どもや孫への愛情」「過去の成功体験から生まれる自信」といったものです。
詐欺の被害は、善意や愛情を逆手に取られた結果なのです。
また、高齢になると認知機能が少しずつ変化し、新しい手口の詐欺に対する警戒心が弱まることも事実。さらに、子どもと離れて一人暮らしや夫婦だけで暮らしていると、相談できる相手がいないまま判断を迫られてしまいます。
私たち50代の子どもが、親のそばにいて一緒に守る姿勢を持つことが、今とても大切です。
詐欺被害が起きやすい3つの状況
状況①:親との連絡頻度が少ない
子育てが落ち着き、仕事も忙しい50代。「たまに電話すればいいか」「盆暮れに会えばいいか」と思っていませんか?
実は、振り込め詐欺に引っかかりやすい人ほど、「子どもの近況や声が曖昧になっている」傾向があります。子どもの声を普段から聞き慣れていないと、声を偽ったオレオレ詐欺に騙されやすくなるのです。
「たまに連絡する」ではなく「こまめに連絡する」が防犯の第一歩です。
状況②:固定電話の防犯設定がされていない
「怪しい電話がかかってきたら切ればいい」と思っていても、電話口でうまく断れない高齢の親御さんも多いものです。
実際、固定電話への対策が不十分な家庭ほど詐欺被害のリスクが高まります。非通知着信の自動拒否や、番号表示機能(ナンバーディスプレイ)の活用は、すぐにできる有効な対策です。
NTT東日本・西日本では、70歳以上の方(または同居している方)を対象に、ナンバーディスプレイとナンバーリクエストを無償で提供しています。ご存知でしたか?
機器の設定ひとつで、詐欺師の電話を「そもそも取らせない」ことができます。
状況③:「自分は騙されない」という過信
これが最も厄介な状況です。特殊詐欺の被害者の多くが、「自分は大丈夫だと思っていた」と証言しています。
詐欺師はプロです。心理操作のプロが、緊急性・権威・感情に訴えかけてきます。冷静に考えればおかしいと分かることでも、「息子が大変だ!」「警察から電話がある!」という状況では、感情が先走ってしまうのです。
親御さんの「私は大丈夫」という言葉を、そのまま鵜呑みにしないことが大切です。
今すぐできる5つの防犯対策
対策①:週に1〜2回の「声かけ電話」を習慣にする
前述のとおり、「連絡の頻度」が詐欺対策の基本中の基本です。
たとえ5分でも、週に1〜2回定期的に電話する習慣をつけてください。「元気?」「最近変な電話なかった?」というひと言が、親御さんの警戒心を高め、何かあったときに相談してもらいやすい関係を作ります。
私自身も、母との「週2回ルーティン電話」を始めてから、母が変な業者の訪問をすぐに教えてくれるようになりました。
親の声を知っている、親も子の声を知っている。これが最強の詐欺対策です。
対策②:固定電話の防犯設定を整える
帰省したら、まず固定電話の設定を確認しましょう。
- ナンバーディスプレイ(番号表示)の契約・設定:見知らぬ番号からの電話は出ない習慣を
- ナンバーリクエスト(非通知拒否)の設定:非通知電話を自動でシャットアウト
- 防犯機能付き電話機への交換:録音機能や警告アナウンス付きの機種もある
NTT東日本・西日本の無償サービスを活用すれば、費用をかけずにすぐに設定できます。帰省時に一緒に確認してあげてください。
対策③:家族だけの「合言葉」を決める
オレオレ詐欺の多くは、「俺だよ俺、ちょっとまずいことになって…」と急かしてきます。
あらかじめ家族だけが知っている「合言葉」を決めておくことで、電話口でも本人確認ができます。「次に会ったとき何を食べたいか」など、家族だけが知っているシンプルな質問が有効です。
「電話でお金の話が出たら、必ず合言葉を聞いてから判断する」というルールを家族で共有しましょう。
対策④:行政サービスや地域包括支援センターを活用する
自治体によっては、高齢者向けの詐欺対策サービスを無料で提供しています。電話自動録音機の無料貸し出しや、詐欺被害の相談窓口を設けているところも多くあります。
帰省の際に、親が住む市区町村の高齢者支援サービスを一緒に調べてみましょう。地域包括支援センターに相談すると、地域の見守りネットワークにつなげてもらえることもあります。
近所に顔見知りを作ることも、立派な防犯対策です。地域のつながりが、孤立した高齢者を詐欺から守ります。
対策⑤:プロの見守りサービスを導入する
「遠方に住んでいて、頻繁に帰省できない」という方には、警備会社の見守りサービスやホームセキュリティの導入も選択肢の一つです。
緊急通報ボタンや、不審者が来た場合の対応、定期的な安否確認など、24時間365日のサポートが受けられます。費用はかかりますが、親の安心・自分の安心のための「保険」として考えると、その価値は十分にあります。
具体アクション:今日からできること
帰省前に今すぐできることをリストにしました。
- 今日中に親に電話して「最近変な電話なかった?」と聞く
- NTTのナンバーディスプレイ・ナンバーリクエストの無償サービスを調べる
- 家族だけの「合言葉」を決めて親に伝える
- 帰省時に固定電話の設定と着信履歴を一緒に確認する
- 親の自治体の高齢者支援・詐欺対策サービスをネット検索しておく
特に「①今日中に電話する」は、この記事を読み終えたらすぐにできます。
たった5分の電話が、数百万円の被害を防ぐかもしれません。
まとめ:親を守ることは、家族全体を守ること
特殊詐欺の被害は、被害に遭った高齢の親だけでなく、その家族にも大きな精神的・経済的ダメージを与えます。親の老後資金が詐欺によって失われてしまった場合、最終的にその影響が私たち子どもの世代にも及ぶことも少なくありません。
「うちの親は大丈夫」と安心せず、このゴールデンウィークを機に、ぜひ一度親御さんとの防犯対策の見直しをしてみてください。
まずは「声かけ電話」から。それだけで、親御さんの心強さは何倍にもなるはずです。
「見守る」ことは、最大の愛情表現です。
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